空き家所有者の7割が動かない。本当の問題は「空き家」ではなかった
この記事を書くきっかけになったのは、**2026年8月4日に公表された「空き家所有者の実態と悩みに関する意識調査2026」**です。
調査では、空き家について意思決定できる人が8割以上いる一方で、約7割が「放置・現状維持」を選択しているという結果が示されました。
この数字を見て、空き家問題の見え方が少し変わりました。
これまで空き家問題というと、「所有者が分からない」「相続関係が複雑で手を付けられない」といった話が多く聞かれます。
しかし実際には、所有者が分かっていて、判断できる立場にある人でも動いていないケースが非常に多いということです。
日本では全国の空き家が約900万戸、空き家率は13.8%。今や、およそ7戸に1戸が空き家という時代です。
しかし、本当に考えるべきなのは空き家の「数」だけではありません。
なぜ所有者が動かないのか。
ここに、これからの空き家問題を考える大きなヒントがあるのではないでしょうか。
佐世保市でも約5,000軒の空き家
この問題は、佐世保でも決して他人事ではありません。
佐世保市が公表している資料では、市内で把握されている空き家は約5,000軒。その中には老朽化が進んだ空き家も数多くあります。
佐世保は坂の多い街です。道幅が狭い地域や、車が建物の近くまで入れない住宅地も少なくありません。
こうした地域では、空き家になった後の管理が難しく、売却や活用もしづらい場合があります。さらに老朽化が進めば、将来的には解体という判断が必要になるケースも出てきます。
なぜ所有者は動かないのか
空き家をそのままにしている人が、必ずしも無関心とは限りません。
親から相続した実家であれば、そこには思い出があります。
「いつか使うかもしれない」
「兄弟との話し合いが終わっていない」
「家の中の荷物を片付けるだけでも大変」
「解体するといくらかかるのか分からない」
「更地にした後、どうすればいいのか分からない」
こうした不安や迷いが積み重なると、「今すぐ決めなくてもいい」という結論になりがちです。
そして半年、1年と時間が過ぎ、気づけば何年もそのままになっている。
全国の空き家問題は、こうした一つ一つの「先送り」が積み重なった結果とも言えるでしょう。
空き家は放置するほど判断が難しくなる
空き家は、何もしなければ状態が良くなることはありません。
雨漏り、外壁の傷み、雑草、害虫、設備の劣化など、時間がたつほど維持管理の負担は増えていきます。
建物の状態が悪くなれば、売却や活用の選択肢が狭くなる可能性もあります。
もちろん、空き家だからといって、すぐに解体する必要があるとは限りません。
建物の状態によっては、リフォームして再び利用したり、売却したり、賃貸として活用したりする方法もあります。
一方で、老朽化が進んでいる場合には、解体したほうが現実的なケースもあります。
大切なのは、放置したままにせず、まず現在の状態と選択肢を知ることです。
まずは「いくらかかるのか」を知る
空き家を所有していても、
「解体費用が高そうだから、まだ考えたくない」
という方は多いかもしれません。
しかし実際の解体費用は、建物の大きさや構造だけでなく、道路状況や重機が入れるかどうかなどによっても変わります。
特に佐世保は坂道や狭い道路も多いため、インターネットで見かける一般的な坪単価だけでは判断しにくい地域です。
だからこそ、今すぐ解体するつもりがなくても、一度見積もりを取って現在の費用感を知っておくことには意味があります。
佐世保市を中心に解体工事を行っているエムアイ興産では、解体工事の無料見積もりを行っています。
「実家を相続したけれど、どうするかまだ決めていない」
「何年も空き家のままになっている」
「解体した場合、いくらになるのかだけ知りたい」
こうした段階で見積もりを取っても問題ありません。
見積もりを取ったからといって、必ず解体する必要があるわけではありません。
金額を知ることによって、「このまま維持する」「売却する」「活用する」「解体する」といった選択肢を家族で具体的に話し合えるようになります。
本当の問題は「決められないこと」
空き家は、ある日突然危険な建物になるわけではありません。
人が住まなくなり、管理する人が減り、少しずつ傷んでいきます。
だからこそ重要なのは、老朽化してから慌てるのではなく、その前に一度立ち止まって将来を考えることです。
売るのか。貸すのか。使うのか。必要であればリフォームするのか。それとも解体するのか。
正解は一つではありません。
ただ、何も決めないまま時間だけが過ぎることが、空き家にとって一番大きな問題なのかもしれません。
佐世保だけでも約5,000軒の空き家があります。
その一軒一軒に所有者がいて、それぞれの事情があります。
すべての空き家をすぐ解体する必要はありません。
まず現状を知る。費用を知る。そして家族でこれからどうするのかを話し合う。
2026年8月4日に公表された「空き家所有者の約7割が放置・現状維持を選んでいる」という調査結果は、空き家問題の本当の課題は建物そのものではなく、人が次の一歩を決められないことにあると教えてくれているのではないでしょうか。
参考:アキサポ空き家総研「空き家所有者の実態と悩みに関する意識調査2026」(2026年8月4日公表)